環境調和材料に関する研究

高性能強誘電体材料PZTは強誘電体のチャンピオン。しかし、鉛が...。代替え材料はないのか。

 PZTはチタン酸鉛とジルコン酸鉛という化合物を成分としています。鉛が含まれます。しかし、これまでこのチャンピオンを倒す強い新人は現れなかったのです。そのため、鉛を材料から排除しようという世界的取り決めからPZTは特例として認められています。鉛はPZTを形作る結晶格子の中にしっかりと閉じこめられているので、当面の心配はないということも特例として認められている理由のひとつです。しかし、鉛を使わない方向に研究を進めていく必要があります。当研究室では、PZT代替え材料の開発も行っています。

種結晶を用いる方法で強誘電体メモリーの製造技術を開発しています。

 JRのスイカを使っていますか。便利ですよね。これをもっと拡張していろいろなところで共通のカードにしようとする動きがあります。それには、これよりもっとたくさんいろいろなことを記憶させることのできるメモリーカードの開発が必要です。強誘電体の分極の方向で01を記録する強誘電体メモリーが次世代のメモリーです。これにBITという鉛を使わない強誘電体を使います。このような強誘電体をシリコン基板の上に付けて働かせるには、シリコン基板の上にコート液を塗布した後、加熱してBIT膜を形成させるのです。このときの熱でシリコン基板が傷んでしまいやすいのです。これまで、450℃を超える温度でないとうまくBIT膜が形成できなかったのですが、種結晶とコート液を交互に塗布し、熱処理する方法により450℃でもきちんとした膜を形成させることができるようになりました。今後実用化が期待されます。

 図にその手順をアニメーションで示します。最初から見たいときはブラウザの「更新ボタン」を押してください。

この図は、H18,19年度修士学生横田君のパワーポイントから転載、アレンジしました。

 


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