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更新日: 2018/07/05 10:20:08
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研究内容

ガラスやセラミックス、それらの複合材料を対象とし、物理化学に基づいた材料開発と物性研究を行っています。 物質の性能を極限まで引き出し、自由自在に設計するためには、物質の構造とその特性を原子レベルで理解する必要があります。研究室では、材料の中で起こる電子や原子の反応を理解するために、磁気共鳴法や中性子線やX線回折法などの実験的なアプローチと計算化学を駆使した研究を行っています。詳細な研究テーマは以下のとおりです。

溶融塩を利用した材料合成

塩だけで構成される溶融塩やイオン液体は、特異な化学反応を行う新しい無機材料合成の「反応場」として利用が期待されています。研究室では、溶融塩の構造や電気的性質等の基礎的研究と溶融塩を使った還元プロセスの開発や電気化学デバイスへの応用に取り組んでいます。

機能性ガラスの研究

特別な結晶構造を持たないガラスは、適切な原子設計を行うことで内部にたくさんの原子を取り込んで安定化したり、イオンや電子を運ぶ電子材料となることができます。研究室では、高レベル放射性廃棄物の固定化用ガラスや次世代の固体燃料電池用材料の開発を行っています。

熱電気変換セラミックス材料の合成

condct-measure-mid.png AgSbO3-mid.png 排熱として捨てられている熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換材料の開発とデバイスへの応用を行っています。左図は、酸化物半導体の結晶構造。右図は合成した熱電変換セラミックスのゼーベック係数の測定。

核磁気共鳴法(NMR)の開発と応用

核磁気共鳴法は、核スピンを自由自在に操作することで、材料の構成する電子や原子構造に関係する複雑な核スピンの相互作用を選択的に観測できる唯一の方法です。研究室では、2次元や多量子遷移を利用した固体NMRや核スピンの運動性を利用した分析手法の開発と実材料への応用を行っています。左図はNMR実験のセットアップを行っている学生。右図は物質・材料研究機構に設置されている20T超のNMR用磁石。

計算化学による材料研究

MD-nafion-mid.png fp-MD-glass-mid.png 計算化学を利用した分子設計は、計算機の進展に伴って、合成化学者でも比較的容易に行えるようになりました。しかし、固体材料中で重要となる電子のふるまいや分子のダイナミクスを予測することは、容易ではありません。研究室では、材料開発と平行して古典分子動力学、第一原理、第一原理分子動力学の最新理論を駆使した計算科学手法の確立と応用に取り組んでいます。左図は溶融したリチウムホウ酸ガラスの第一原理分子動力学計算で得られた電荷分布、右図は含水した電解質材料(ナフィオン)に形成された水チャンネルのスナップショット。