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環境調和有機合成研究室

http://chem.tf.chiba-u.jp/gacb07/
akazome
matsumoto
教授 赤染 元浩
(工学部6号棟212号室)
准教授 松本 祥治
(工学部6号棟213号室)

研究内容


私たちは,物質を集合させることも合成ととらえて「合成から機能(利用)まで一貫して研究する」を合い言葉に研究を進めています。有機化合物が発現する機能は,医薬などの生理活性や,有機ELや有機半導体といった光学および電気特性など多種多様なものがあります。環境に調和した試薬や原料の使用または合成法の開発,効率的な機能性材料の開発によって,「有機化学」が環境のために何がなせるか?を考えながら研究に取り組んでいます。


  1. 環境に調和した有機合成反応および機能性超分子や分子集合体の合成法の開発(赤染・松本)

    新しい構造や反応の開発は新しい化合物群を産み,これまでにない機能を持った物質を生み出す可能性を秘めています。21世紀に活躍する環境に調和した有機合成として,次の視点で有機合成化学を研究しています。(1)環境負荷を考え重金属でない元素(特に,ヨウ素や硫黄)の特性を利用する有機合成。(2)天然材料のアミノ酸を化学的に変換し環境適合型機能性分子を合成する手法。(3)π電子系分子集合体の分子配列や超分子化合物の高次構造制御に弱い分子間力を取り入れ,3次元的な有機構造体を合成(構築)する手法。

  2. アミノ酸の結晶工学やペプチドのホスト−ゲスト化学を基盤とした分子認識化学と酵素モデルの開発(赤染)

    生体の酵素(ホスト分子)は,弱い分子間相互作用で基質(ゲスト分子)を選択的に補足し触媒作用を示します。また,酵素阻害剤の設計は医薬品に繋がります。これらのシステムに注目し,天然由来のアミノ酸を材料にして,化学的な変換や結晶工学(クリスタルエンジニアリング)の手法で分子認識場や反応場を構築します。具体的には,トリチル基をもつアミノ酸やジペプチドを用いたラセミ体の光学分割や触媒機能への応用,人工ペプチドであるボウル型分子を用いたコリン(神経伝達物質)などの分子補足,超分子ペプチドであるカプセル分子の新たな機能を研究します。

  3. π電子系機能性材料を基礎とした新材料の設計と開発(松本)

    有機化合物は,π電子系を広げることでいろいろな光学的・電気的性質を持つようになります。新たなπ電子系を構築することで,これまでを陵駕する,または新奇な性質を持った物質を合成することに取り組んでいます。具体的には,π電子系に窒素や硫黄といったヘテロ原子を組み込むことによって,高効率な蛍光発光性材料や可視光領域で良好な吸収を持つ色素材料などの合成法開発と物性検討,およびその利用について研究しています。さらに,新たな機能の開拓やその原理の解明にも取り組んでいます。