強誘電性柱状液晶は、円盤状の分子が多数集まってカラムを形成し、分極をカラム毎に揃えることができます。Aの状態では、すべてのカラムの分極方向が上を向いています。ここに微小な電極で電圧をかけ、Bのオレンジ色で示したカラムのみ分極方向を反転できれば、分子レベルの記録が実現します。当研究室では、強誘電性柱状液晶の実現を目指しています。
左のアニメーションは、強誘電性柱状液晶のカラムにおける各分子の分極反転の様子を示したものです。各分子が協同的に分極の方向を変えます。
左には、N,N'-ビス(トリアルコキシフェニル)ウレアの分子モデルとその積み重なり方を示してあります。ウレアは水素結合で分極が一方向に揃います。この中央のウレア部分のみが反転し、トリアルコキシフェニル基はほとんど動きません。