形容詞や副詞の係り方に注意しよう
「我々は、新たな汚染物質の除去法を考案した。」
新たなのは汚染物質なのだろうか、それとも除去法なのだろうか。読者は、このような文に出会ったとき、文脈からどちらかを推測することになる。であるから、読者に負担を掛ける。つまり読みにくい文である。文脈からもどちらかを判断することが難しい場合もある。そのような文は、科学論文としては失格である。いずれにせよ、係り方が一目瞭然な文にすべきである。
「新た」が「汚染物質」に係る場合
「〜が新たな汚染物質として問題になってきている。我々は、その除去法を考案した。」
「新た」が除去法にかかる場合
「我々は、その汚染物質の新たな除去法を考案した。」
(この項の趣旨とは異なるが、「汚染物質」といってもいろいろある。それもきちんと特定しなければならない。)
形容詞や副詞を使う場合、係り具合が不明確な使い方は避けよう。