「せいぜいこの程度」のつもりの「大きくて」

 「これらの試料の相対密度は大きくて90%程度であった。」

この文では、次の2通りの解釈ができる。

l        「これらの試料の密度は皆大きい」、「その値は90%程度であった。」

l        「これらの試料の密度は小さかった。」「その値は高々90%程度であった。」

後者の意味で、つい使ってしまう人が多いようだ。しかし、前者にも解釈できる。異なった解釈を生むような文は悪文である。別の項目、「中止法」と同じ意味での悪文である。同様の使い方は、「小さくて」、「高くて」、「深くて」等、程度を表す言葉で現れる。複数の文に分けてみよう。うまく分ければ、間違った解釈が回避される。

「大きくて」、「高くて」などの使い方で複数の解釈を生むような文に注意。


悪文よ、さようなら

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