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融合理工学府先進理化学専攻共生応用化学コース
大学院入試に関しては大学院融合理工学府入試情報 をご覧ください。
工学部総合工学科共生応用化学コース
アドミッションポリシー
工学部の求める入学者(アドミッションポリシー)
私たちは、工学を「豊かな人間社会の構築をめざす実践の学問」と考えています。
これを支える技術者・研究者を育成する工学部では、
- 「なぜ」を問う好奇心・探究心
- 「何をなすべきか」を主体的に考える力
- 「いかにしてなすか」を構想し、実践する力
を修得することに、興味と資質を有する人材を求めます。
共生応用化学コースでは、上記を踏まえ、次のような人を求めています。
環境調和、バイオテクノロジー、機能材料などの側面から化学を学び、応用することへの意欲をもち、そのための基礎的素養がある人
入試関連情報
入試情報については、工学部入試関連情報 をご覧ください。
共生応用化学コース案内
FAQ
[コースの実地見学]
[コースのコンセプト]
- Q2. 共生応用化学とはどういう化学のことですか? 他の化学科とどう異なるのですか?
- Q3. どういう講義科目がありますか?
- Q4. いつ研究室に配属され、どんな卒業研究を行うのですか?
- Q5. 共生応用化学コースで行われている研究にはどのようなものがありますか?
- Q6. 何か資格は取れますか?
- Q7. 卒業後の進路は?
[受験を前に]
Q1. コースや研究室を見学する機会などはありますか?
オープンキャンパス(7月末から8月初旬頃)、工学部祭(11月初旬)などが開催されています。
オープンキャンパスではコース紹介の後に、いくつかの研究室を見学できます。
工学部祭とは、千葉大学の大学祭にあわせて工学部で開催しているものです。いくつかの研究室がコーナーを設けて研究内容をわかりやすく紹介していますので、是非遊びに来て下さい。
Q2. 共生応用化学とはどういう化学のことですか? 他の化学科とどう異なるのですか?
共生応用化学とは環境を守り地球上の生命と共に生きてゆくことを志向した最先端化学のことです。新しい化学および化学プロセスの開発を担う人材の育成を目的にしています。したがって、化学、物理、生物に関する基礎、および応用に関する知識とこれを実際に応用するための技術を主体的に学べる環境を用意しています。共生応用化学コースでは、ナノテクノロジーやバイオサイエンスを始めとして様々な最先端の化学技術や学問を体系的に学べるようにカリキュラムを構成しています。
共生応用化学コースにおける「環境とバイオ」の教育・研究は「化学」を基礎としています。「化学」を理解するには、物理学の初歩的な知識が必要です。また、物理学は道具として数学を使います。従って、1,2年次には簡単な物理と数学の講義を聴きながら、化学の基礎である物理化学・無機化学・有機化学・高分子化学・分析化学をしっかり勉強して貰います。
2年次の後期からは、環境化学・グリーンケミストリー・環境適合無機材料・環境適合高分子材料や分子生物学入門・生物化学工学など、より発展的な講義が増えます。また、化学基礎実験・分析化学実験・生物学基礎実験A・共生応用化学実験で実験操作の基本を身につけてもらうとともに、廃液の処理法等環境を汚染しないための教育を徹底的に行います。
共生応用化学コースでは、ナノテクノロジーやバイオサイエンスを始めとして様々な最先端の化学技術や学問を体系的に学べるようにカリキュラムを構成しています。
Q3. どういう講義科目がありますか?
自然科学や社会科学を含む普遍教育科目と、コースの専門的知識を学ぶ専門教育科目にわけられ、「千葉大学シラバス 」から検索することができます。「他の条件を表示する」から、「学部・研究科・専攻・科目区分」→「工学部・工学研究院」、「学科・課程・専攻・科目区分」→「共生応用化学科/総合工学科共生応用化学コース/共生応用化学専攻:共生応用化学コース」とし検索すると、専門教育科目を確認できます。
Q4. いつ研究室に配属され、どんな卒業研究を行うのですか?
総合工学科として入学した後、2年次から共生応用化学コースに配属されます。2年次から専門的な勉強をした後、研究室の配属先が決定するのは3年後期です。実際に研究室に入るのは4年からで、そこからまる1年間かけて卒業研究を行います。ひとりひとりが研究室の先生や大学院の先輩方と一緒になって、未踏の(最前線の)研究に取り組んでいきます。化学の分野の幅広い知識と応用力を身につけるだけでなく、最先端の化学に実際に触れることが出来ます。
Q5. 共生応用化学コースで行われている研究にはどのようなものがありますか?
環境関連では次のような研究が行われています
- 効率の良い燃料電池を作るための電極材料の研究と燃料電池反応の機構の解明
- 排ガス除去の活性化や新有機合成反応の発現をめざした新規触媒の開発
- 環境汚染物質を含まない無機材料の開発
- エネルギー消費の少ない光電子材料
- 光触媒による有害物質分解機構の研究
- 自然環境で分解しやすい高分子材料の開発
- 極微量物質の精密分析法の開発
- 環境汚染物質の除去法の開発
バイオ関連の研究例としては次のものが上げられます
- 生体組織代替材料の開発
- 生理活性物質を合成する反応場の研究
- 特定のタンパク質だけを捕集できる高分子材料の開発
- バイオテクノロジーに役立つ蛋白質/酵素の開発
- 遺伝子合成と突然変異についての研究
- 酵素モデル物質の研究
- 人工光合成のモデル反応の研究
- 光合成を模倣する物質の合成
- 医療診断用の高分子の創製
もちろん、この他にも「環境」「バイオ」という範疇では分類できない幅広い研究が行われています。
Q6. 何か資格は取れますか?
本コースでは所定の教職課程を履修することで、「高等学校教諭一種免許状(理科)」を取得することができます。
国家資格である甲種危険物取扱者は、一般に化学系大学を卒業して受験しますが、本コースではカリキュラム上2年生から受験可能で多くの学生が在学中に取得しています。
また、毒物劇物取扱責任者の国家資格は、本コースを卒業すれば無試験で得ることが出来ます。
その他、講義に関連するのものには、高圧ガスや放射線はもちろん作業環境測定士などの労働安全衛生に関する資格等があります。
他学部で開講される指定科目を履修すれば、博物館の学芸員の資格も取得できます。
Q7. 卒業後の進路は?
2017年度に設立されたコースなので、学部卒業生は2020年度からとなります。前身の共生応用化学科の卒業後の進路と博士前期課程(修士課程)大学院生の修了後の進路を紹介します。[リンク ]。
大学4年間を終えた際には、就職する人よりも大学院に進学する人のほうが圧倒的に多くなっています。ほとんどの学生は千葉大学の大学院に進みますが、他大学の大学院(東大、東工大、筑波大、その他)に進学する人もいます。学部卒の就職先は業種としては多岐に渡っていますが、SE、技術営業などが多く、研究職につくことはあまりありません。博士前期課程を出た先輩方の就職は、より化学系に近い会社が多くなります。
Q8. なぜ、センター試験の理科では化学と物理を受験させるのですか?
共生応用コースの設立趣旨は、化学を武器とした環境とバイオの教育研究です。化学に適性を持った学生を募集したいので、化学はもちろん、化学の基礎である物理も受験科目に指定しています。
Q9. 高校での勉強は役に立ちますか?活かすことができますか?
もちろん!特に理系教科が好きな人には、ここの居心地はとても良いでしょう。一方、だからといって物理、数学、化学全てが得意でないとやっていけないことはありません。十分な知的好奇心さえあれば、誰もが優秀な成績で卒業できると思います。
共生応化での生物学講義はさほど多く有りません。学部教育期間を、理系の基礎や解析的な思考法の確立にあててほしいと願っています。最前線の生物学は、いくつかの研究室に配属されれば卒業研究を通じて学ぶことができます。
Q10. 授業料の免除制度、奨学金の制度について教えてください。
授業料免除制度:家庭の収入が所定額以下の場合は授業料が全額もしくは半額免除になります。手続きは、工学部事務にお問い合わせ下さい。
奨学金:「独立行政法人 日本学生支援機構 」のものがあります。
絵で見る共生応用化学コース
過去数年間の入学生出身地図
この図のように、共生応用化学コースには、関東近県を中心に日本各地から学生が集まっており、 海外からの留学生も在籍しています。
過去には、韓国、インドネシア、マレーシア、モンゴルなどの近隣諸国からの留学生も受け入れています。
千葉は、温暖な気候と、海、山と自然が豊富であるうえ、都心部まで約40kmの位置にあり交通の便も良いという立地に恵まれています。また、成田の国際空港も近く、羽田にも近い交通の便利もあります。
都内に比べて家賃などの物価は安く、治安面、買い物や遊びの利便性なども高い千葉は、学業のみならず大学生活を快適に過ごせることでしょう。
過去数年間の学部卒業後進路
学内と学外を含めて大学院への進学が多数を占めています。
これは、企業がより高度な知識を習得した学生を必要としていることを反映しています。
また、学部卒業者の職種に研究分野は少なく、研究職につく為にはやはり大学院への進学が有利になっています。
具体的な就職先企業については、コースの就職先 を参照ください。
過去数年間の博士前期課程修了後進路
博士前期課程終了後は、4%がさらに後期課程に進学します。
就職先は、化学・医薬品系がおよそ1/2を占めますが、他の製造業種にも多く進んでいま
す。
具体的な就職先企業については、コースの就職先 を参照ください。
主な専門科目
- 1年次
- 化学基礎、無機化学、有機化学、化学基礎実験
- 2年次
- 物理化学、生体分子の化学、高分子化学、分析化学、環境化学、安全工学、工学英語、分析化学実験
- 3年次
- エネルギー資源工学、生体高分子化学、量子化学、特許法概論、触媒化学、共生応用化学実験
- 4年次
- セミナー、卒業研究
3年次進級要件
卒業に必要な単位を合計76単位以上取得、化学基礎実験と分析化学実験の単位を取得、休学期間を除く在籍期間が2年間以上ある
卒業研究履修要件
卒業に必要な単位を113単位以上取得、共生応用化学実験の単位を取得、卒業に必要な普遍教育科目・専門基礎科目・必修専門科目のうち未取得単位数が4を越えない
卒業に必要な単位数
普遍教育科目 26単位 専門基礎科目 31~36単位 専門科目 68~73単位 合計 130単位
研究分野への配属・卒業研究
3年次後半から配属される教育研究分野には、「バイオ機能化学領域」にバイオプロセス化学、バイオマテリアル、生体模倣高分子、「環境調和分子化学領域」に精密有機化学、環境調和有機合成、エネルギー変換材料化学、「無機・計測化学領域」にセラミック化学、極限環境材料化学、計測化学、環境化学、「資源プロセス化学領域」に触媒化学、表面電気化学、資源反応工学、そして分子構造解析化学 、有機ナノ界面化学、分子集合体化学、環境マネジメント工学の計17分野があります。セミナーや卒業研究を通じて先端的な研究を行い、基礎と専門の学力及び広い視野を身につけます。