反応工学研究室の研究活動

研究室配属を希望する在校生へ 触媒グループ炭素材料グループ研究の進め方

背景の写真について

トップページへ


博士課程在籍者の研究

研究設備


概説1 (触媒グループ:佐藤智司) 試料提供企業様へ御礼:富士シリシア化学株式会社第一稀元素化学工業株式会社

 反応工学の広い守備範囲の中で特に、高表面積を有する新材料の作製とその有機合成用触媒・排ガス浄化・住環境改善といった広範な分野への応用を中心に研究を進めています。

  1. 触媒調製
    従来触媒よりも高活性の触媒/新しい機能性触媒の実用化を目指して、固体触媒表面の原子スケールの構造制御、超微細スケール(ナノメートル領域)の触媒粒子/細孔の構造制御に加え、マイクロメートルスケールの構造をも複合的に制御することの可能な、新らしい触媒調製手法の開発に向けて研究を進めています。有機添加剤を用いるなどの新規触媒調製法に関連する公開論文リスト

  2. 触媒反応
    主に研究室で開発した新しい触媒を利用して、グリーンケミストリーを志向した有機物の新合成プロセスの開発資源・環境プロセスへの応用を目的とした研究を進めています。バイオマス変換等に由来するアルコール類の脱水反応, および水素化・脱水素反応に関連する公開論文リスト

  3. 2018-2020年度科学研究費補助金課題:「結晶性複合酸化物を触媒に用いたジオール類の選択脱水反応の制御」
     Short presentation and related publicatuins
    
  4. 2021-2023年度科学研究費補助金課題:「イソプレン製造のために新規ルート開拓の触媒化学的検討」
     Short presentation and related publicatuins
    
  5. 機能性多孔質材料
    新規機能性多孔材料の開発も進めており、固体触媒としてだけではなく、従来の分野にとらわれない様々な境界領域における応用の可能性について検討を行い、新発想に基づいた研究を進めています。

  6. ナノ物性評価
    ナノ制限空間中の物質輸送速度実測方法の開発と輸送抵抗の評価、ナノ微粒子の酸化・還元サイクルを利用した触媒金属微粒子表面積の測定法の開発、など新しい物性評価方法の開発を行い、それを利用したナノサイエンス/ナノテクノロジーの進展に取り組んでいます。

 具体的には、ソフト化学法・焼成法・有機酸法・ゾル−ゲル法・CVD法・水熱合成法等の手法により、担持金属触媒・固体酸塩基触媒・無機多孔質材料の調製を行い、調製条件の様々な変化により触媒・材料の構造を制御し、形成過程の解析・物性評価・触媒活性評価を行っています。平行して新しい物性評価方法の開発も進めています。



概説2 (炭素材料グループ:山田泰弘)

 炭素材料は、カーボンナノチューブ、フラーレン、ダイヤモンド、炭素繊維等様々な構造が存在し、それぞれが全く異なる特性を示すため、種々の用途に利用されています。しかし、一般的な炭素材料の構造の多くは複雑でいまだに正確にはわかっていません。これらの構造を正確に把握し、構造を制御できるようになれば、これまでにない新たな用途も期待できます。
そのため本研究室では、炭素材料の構造を完全に理解し、その構造を制御することにより炭素材料の新たな可能性を探求し、炭素材料の分野に貢献します。

  1. 構造制御された炭素材料の調製
    構造制御された炭素材料の実用化を目指して、炭素材料の原子スケールの構造制御法の開発に向けて研究を進めています。

  2. 炭素材料の分析
    赤外分光分析(IR)、ラマン分光分析、X線光電子分光分析(XPS)、核磁気共鳴(NMR)、元素分析、質量分析(MS)等を利用して、炭素材料の構造を多角的に解析しています

  3. 計算による構造解析
    反応分子動力学計算を使用して、計算中で原料を反応させることにより炭素材料の生成機構の解明を行い、さらに量子化学計算を用いて分光分析のスペクトルのシミュレーションを行うことで実測値と計算値から炭素材料の構造を推定する方法を開発しています。

  4. 応用
    触媒反応や燃料電池用電極、酸化防止剤など様々な用途に応用しています。

 具体的には、構造制御が可能と考えられる原料を加熱して炭素材料を調製し、構造の制御状態を計算と実測を合わせて分析し、場合によっては応用研究も進めています。


現在の主な研究テーマ1 (触媒グループ:佐藤智司)

 *注) PIO (paired interacting orbitals、相互作用軌道対)理論とは、化学的に相互作用する二つの系について分子軌道計算を行い、得られた波動関数を利用して相互作用に関わる軌道を可視化しようとするものである。たとえば、触媒種Aと反応基質Bとからなる触媒反応において、配位状態ABにおける複数のPIOは触媒種Aの全分子軌道と反応基質Bの全分子軌道が線形結合したものの対として表される。特定のPIOの等高線図を描くことにより反応の領域を予測したり、AB間の距離を変化させてPIOを検討することにより結合形成や切断の様子を知ることもできる。より詳細な情報がPIO研究会ホームページに公開されている。

現在の主な研究テーマ2 (炭素材料グループ:山田泰弘)


研究の進め方

 学生一人一人が独立したテーマを持ち研究をすすめています。学部4年生については、スタッフが設定した研究テーマより希望のテーマを選択し、スタッフと議論を行ないながら研究を進めます。大学院生有志については、研究室で実行が可能な範囲で自分で研究テーマを考案し、計画を立てて研究を進めていくことも可能です。

 いずれの学生に対しても、各自の自主性を尊重し、教官のサポートを受けながら研究をすすめます。そのために、研究時間については、9:00から17:00をコアタイムとしています。

 こうした研究の進展にあわせて、必要に応じて外部に共同研究者をもとめ、成果の充実を図っています。また、企業との連携も積極的に進め、研究成果の特許化、産学協同による新産業・新製品の開発に向けた展開も進めています。

 教育においては、自分の専門分野についての造詣を深め、更に周辺分野の知識も取り込むことができるよう、セミナー運営のプログラムを整備しています。また科学英語の読解と執筆に力をいれていることは、当研究室の大きな特徴です。博士前期課程の学生でも、本人が希望すれば自分の研究成果を自分で論文として執筆することができます。なお、論文執筆に当たっては、論理構成・英文添削・その他必要な事項について全教官がフルサポートします。

 ここ数年は、研究室が中心として進めた研究の成果が、毎年10報ほどが学術論文誌に掲載されています。そのうちの2,3報は実際に実験を行った大学院学生本人が中心となって執筆した論文です。研究室から発表される学術論文は研究成果そのもの、研究室のアクティビティを示すものです。


触媒調製法の簡単な説明

触媒・多孔材料の物性評価方法

反応活性評価方法


研究内容についてご興味のある方は、各論文について記載のCorresponding Author宛てにお問い合わせください。 論文誌未掲載の成果に関しては佐藤宛てにお問い合わせください。

研究発表リスト

 学科内の方は
論文のpdfもご覧いただけます。

論文(審査有)

  最近の論文

  2005(H17)-2001(H13)
  2000(H12)-1996(H8)
  1995(H7)-1991(H3)
  1990(H2)-1986(S61)

総説・執筆

  Since 1996(H8)

講演予稿等(無審査論文)

  Since 1996(H8)

国際学会

  1996-2013(H8-H25)

学会

  2023(R5) 2022(R4) 2021(R3)
  2020(R2) 2019(H31/R1) 2016(H30) 2017(H29) 2016(H28)
  2015(H27) 2014(H26) 2013(H25) 2012(H24) 2011(H23)
  2010(H22) 2009(H21) 2008(H20) 2007(H19) 2006(H18)
  2005(H17) 2004(H16) 2003(H15) 2002(H14) 2001(H13)
  2000(H12) 1999(H11) 1998(H10) 1997(H9)

特許

動向調査テーマ


研究成果

トピックス

新聞掲載


研究成果詳細



トップページへ